「東京四次元紀行」小田嶋隆

コラムニストの小田嶋隆さんが初めて手がけた小説、「東京四次元紀行」を読みました。東京23区を舞台に綴られたショートストーリー集です。

序文にて、小田嶋さんはこの小説を「私個人の体験や記憶の上に、新聞記事や、死んでしまった古い友人が残した逸話や、誰かから聞きかじった真偽不明の噂話が折り重なるようにして融合したアマルガム(混合物)のごときもの(p.2)」と説明しています。そのせいか、小説に登場する人々はどこか見覚えのあるように感じます。この本を読みながら、これまで十数年間暮らした東京の街角や、出会った人々の思い出が次々に蘇ってきました。あの街で暮らしていたあの人はどうしているのだろう。この小説のようにバッドエンドじゃなければいいな…。そんなことを考えているうちに、あっという間に読み終わりました。

「東京四次元紀行」は、小田嶋さんの生前最後の著書となりました。稀代のコラムニストである著者の小説をもっと読みたかった、との思いが残る一冊です。

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