2018年4月、2人目の育休から復帰し「ワーママ第2シーズン」がスタートしました。と思いきや、復帰1カ月後に第3子の妊娠が判明。同年の年末に3回目の産休育休に入りました。
あっという間の「ワーママ第2シーズン」でしたが、様々な気づきがありました。今回は、この8カ月間の所感を書きたいと思います。
「時短勤務」か「フルタイム」で悩む
育休による仕事のブランクは1年半。こんなに長く仕事から離れるのは、社会人になってから初めてのことです。復帰直前は、「はやく頭を仕事モードに切り替えないと」という焦りから、フルタイムで働きたい気持ちが強かったです。そう、めちゃくちゃ前のめりになっていました。
そんな私の頭を冷静にさせてくれたのは、復帰直後に面接した人事部長「まずは2カ月間、時短勤務してみては?」という一言。生活のペースをつくることが何より大事だと、時短勤務をやんわりと勧めてくれました。
振り返ると、このとき無理にフルタイム復帰をしなくて良かったと思います。時短勤務の2カ月間で平日のリズムが整い、共働き育児生活がソフトランディングできました。
・フルタイムに戻すタイミングはいつ?復帰2ヶ月で時短勤務を解除します
マミートラック?それとも気遣い?
ワーママ生活のペースに慣れてきた復帰1カ月目。この頃に感じていたことと言えば、「仕事がない!」でした。
部署移動はしていないけれど、これはマミートラック?と悩みます。定時退社がマストな私に対し、上司が無理のない範囲で業務調整をしてくれているのは十分分かっていましたが、気持ちばかりが焦ります。
たとえば、復帰直後のとある日。たまたま廊下ですれ違った部長から、「ヨリさん復帰したんだね。ちょうどよかった、今度プレゼン資料作成して貰いたいんだけど」と言われました。私のメイン業務ではないけど、せっかくだしやるか!腹をくくって仕事依頼を待っていましたが、結局その仕事が私のもとにくることはなく。おそらく直属の上司が、復帰したての私を気遣って、止めてくれたんだと思います。
「ヨリさんは定時退社だから、あまり仕事を頼めないよね」。自分でも、いいかげん被害妄想だなと思いますが、上司やグループのメンバーからそんな気遣いをされているように感じていました。
復帰1カ月目は、思いっきり働けないことに対する焦りと、ゆるく働くことを許容してくれる職場への感謝との間で、気持ちが揺れ動いていました。
妊娠中の働きかた
ゆるく働くことに対して吹っ切れたのは「3人目妊娠」が判明した復帰2カ月の頃。というか、つわりや眠気でとてもじゃないけどバリバリなんて働けない。この時ばかりは、定時退社のワーママ生活で良かったと心底感じました(1人目妊娠中は、普通に残業していたので…)。
自分のキャリアに対する焦りはいったん影をひそめ、この「ワーママ第2シーズン」の間は、チームメンバーのサポートに徹しようと決心します。30歳半ばである私は、グループのなかでは役職・年齢ともちょうど真ん中。同じグループの同世代は、大型プロジェクトのラインのリーダーとして、後輩を率いてゴリゴリ仕事をこなしています。アラサーの後輩たちも、プロジェクトを自ら抱える時期にさしかかりました。
一方、妊娠中の私は、彼らのような働きかたは難しい。この頃の私の業務は、後輩たちのプロジェクトの一部タスクを引き取って、スケジュール通りに完遂させること。私自身もプレーヤーとして手を動かしつつ、新入社員や海外子会社のエンジニアへ仕事依頼して(時には指導して)、タスクをさばきます。
チームの一員としての「自分の強み」って何だろう?
時々、上司や先輩から「仕事がはやいね」と言われます。誉め言葉であるこのフレーズ、実は私のなかではコンプレックスでした。それは、熟考せずに結論を急いでしまう自分は技術職として未熟だと感じていたからです。
与えられた仕事をサクサクこなす能力は、プレーヤーとしては良いかもしれません。ですが、今後キャリアを積む上で、「この分野ではだれにも負けない」という強みをもたないと…。でも「自分の強み」って何?だろう。振り返ると、ワーママ第2シーズンは、このことばかりを考えながら日々の仕事に取り組んでいたように思います。
そんなワーママ生活も12月末でいったん終了。最終日はチームの忘年会でした。妊婦なのでお酒は飲めませんでしたが、久しぶりの飲み会は楽しかったです。名残惜しいけど、2次会に流れるメンバーを見送り、駅まで向かおうとしたとき、「ヨリさ~ん!さみしくなるね~駅まで一緒に帰ろう~」完全に酔っぱらいな元上司(女性)が絡んできました(笑)
「私もさみしいですよぉ~」と思わず元上司のテンションにつられて、ヘロヘロな会話をする私たち。すると、元上司がこう切り出しました。「ヨリさんが仕事を手伝った○○くん、「仕事がはやいです!」って驚いていたよ。ヨリさんの仕事のスピード感が体感できて良い経験ができたと思う。よく頑張ったね〜」
・・・(元)じょ~しぃ~~泣!!!
チームの一員としての「自分の強み」って何だろう?ずっと自問自答していました。ですが、「強み」とは「これが私の強み」と主張するものではなく、「あなたはこれが得意だよね」と周りが認識するものなのかもしれません。
私の「得意」は、仕事がはやいこと。あまり深く悩まないし、分からないことは直ぐに聞きます。たまに引っかかりを見過ごして、失敗することもあるけれど…。周りを巻き込み、一気にトップギアにいれてタスクをこなすことは出来ると思う。
この強みを育ててみようかな…。そんなことを考えながら、いつもより遅い電車に揺られて、私のワーママ第2シーズンが終わったのでした。