冒頭からマンガの話で恐縮なのですが、こうの史代さんの「さんさん録」がとても好きです。
主人公は妻のおつうさんに先立たれた男・参平さん(通称・さんさん)
なんとじいさんが主人公です。
タイトルの「さんさん録」とは、亡くなったおつうさんが残した「家族の記録ノート(の一部)」のこと。
この「家族の記録ノート」には、家庭の味から生活の豆知識まで、とても丁寧に細かく書かれていました。
ジジイの参平さんは長らく離れて暮らしていた息子夫婦・小学生の孫娘と同居をはじめます。
そして、このノートに助けられながら、徐々に参平さんと息子家族が「新しい家族」のカタチになっていく・・
といったお話です。
わが家の「家族の記録」といったら少し大げさかもしれませんが、このマンガを読んでから私がはじめた事があります。
それは
わが家の「レシピノート」
「レシピノート」は、アレンジしやすいようA5サイズのルーズリーフを使っています。
飛田和緒さんの「常備菜」のレシピ集と同じ大きさです。
(なんどもなんども見ているのでレシピ本がボロボロ)
「料理のレシピはネットで検索すればいろいろ出てくるし、なんども見るサイトはお気に入りに入れとけばすぐ見ることができるし……」
と思っていたのですが、実際に「レシピノート」をつくるようになり、「良かったなぁ」と思うことがチラホラでてきました。
わたしが感じたメリットを3つご紹介します。
「レシピノート」で得られた3つのメリット
1. 献立づくりのヒントになる
「魚が食べたいな」とレシピノートをパラパラ確認すると、一度作ってすっかり存在を忘れていたメニューを発見。
しかも、料理ニガテの私がセレクトしたメニュー・・簡単につくれるものばかりなので、どんなレシピ集より参考になります!
2. レシピを読む時間がへる
本やサイトのレシピは読み手に伝わるよう丁寧に工程が書かれています。
そのため、見ながら調理すると工程の確認に手間どることもありました。
一方で、自分でつくった「レシピノート」は、確認するポイント(調味料の量など)だけをカンタンに書いているためサクッと分かります。
おおざっぱに書いています
写真の「レシピノート」のメモ書きは、料理研究家・冨田ただすけさんが運営するサイト「白ごはん.com」(こちらサイトにはいつもお世話になっています!)の「和風ローストチキン」を参考しました。
ふだんは自分のノートでカンタンに、時間があるときはサイトのレシピに戻り工程に忠実につくってみる、と使い分けています。
3. 「家庭の味」が育っていく
レシピを参考にして料理を作ったとき「もう少し薄味の方が好みだな」「この調味料は必要ないかも」と思うことがありました。
そんなときは、「レシピノート」にメモ書き。
また、小さい子用のアレンジを加えたときや、子どもの食べが良かったときなどもメモするようにしています。
このメモが溜まって、いわゆる「おふくろの味」になっていくのかなぁ・・
* * *
さて、もう一度「さんさん録」のお話に戻ります。
息子夫婦と同居することになったジジイの参平さん。
ひょんなことから、専業主婦のお嫁さんが外で働きたいと思っている・・ということを知ります。
そのとき参平さんがとった行動は?
なんと
一家の「主夫」をかってでることに。
人生初の「主夫業」、そんな参平さんを支えてくれたのが、おつうさんが残した「家族の記録」だったのでした。
はじめたばかりのわが家のレシピノート(と、このブログ)
あわよくば、おつうさんが残した「家族の記録」のように、今後の家族を助けるものになって欲しい・・
と淡い期待を込めて、これからもせっせと書いていきたいと思っています。
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