「多様性の科学」マシュー・サイド

CIAは9.11テロ事件の兆候をなぜ見逃したのか、エベレスト山頂でベテラン登山家チームはなぜ遭難したのか。「多様性の科学」は、このような具体例を取り上げて、多様性にまつわる重要なポイントを示してくれる本です。登場するエピソードが映画級に面白く、一気に読みました。

ところで、この「多様性」という言葉。本書を読むまでは、性別や肌の色、国籍などで差別や区別をせず、様々な人と協力しよう、という道徳的なメッセージを含んだ言葉として捉えていました。「多様性が必要だ」と伝えるメディアに対しても、差別はいけないねと、サラッと受け止めるだけに過ぎず、「なぜ多様性が必要なのか?」と立ち止まって考えていなかった自分にハッとします。

「多様性の科学」は、自分と異なる人々と接し、馴染みのない考え方や行動に触れる価値ついて、繰り返し説明しています。本書を読み、私は「多様性」についてずいぶん誤解していたのだと気がつきました。組織に多様性が必要な理由は、道徳的な側面からというよりも、複雑な問題を解決するためには「違う」考え方をする人々と協力することが欠かせないからだと、この本のおかげで理解することができました。

中堅社員になり、仕事では淡々と作業をこなすよりも、チームで問題を解決する場面が増えました(会議調整会議の日々…)。私自身も仕事に取り組む第一歩として多様性に富んだチームづくりを意識したいです。

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