『キャリア・ウェルネス』村上昇

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最近、キャリアに悩んでいます。以前こちらのブログに書きましたが、ブレーキをかけながら働く自分に対し、「これでいいのかな?」との気持ちが芽生えてきたのです。でも、子どもはまだ手がかかる時期。アクセル全開で働くのも「なりたい姿」ではありません。そんな、「ゆるゆる」と「バリバリ」のはざ間で揺れる働きかたに対し、『キャリア・ウェルネス』は、第3のキャリア観を教えてくれました。

「ゆるゆる」でも「バリバリ」でもない働きかた

キャリアと聞くと「能力を身につけること」「出世すること」が思い浮かびます。本書はこれを「成功のキャリア」と定義。いわゆるバリバリ働くキャリアです。たとえ私生活を犠牲にしてでも……。しかし、「成功のキャリア」に疲れた反動から、「仕事はほどほどに」とプライベート優先でゆるゆる働く「自己防衛のキャリア」が増えてきたとのこと。
私自身も、出産前は「成功のキャリア」を、出産後は「自己防衛のキャリア」を目指す道を辿りました。そして最近、「自己防衛のキャリア」に対しても「本当にこの働きかたでいいの?」との疑問が湧いてきたところでした。

振り子の一端に「成功のキャリア」があり、また別の一端に「自己防衛のキャリア」が生じる。私たちは、この二つの極の間の適当なところで折り合いをつけていくしかないのでしょうか……。
いや、そうではなく、両者を止揚したところに「健やかさのキャリア」がある。

──p30

「健やかさのキャリア」ってどんなキャリアなんだろう。私のなりたい姿はこれかもしれない──。これが『キャリア・ウェルネス』を手に取った理由です。

「健やかさのキャリア」とは?

健やかに働くことについて、『キャリア・ウェルネス』ではこのように書かれています。

健やかに働く人は仕事に意味を見出し、能動的に動くことで自分に対する安定感を得、その負荷を楽しみにできる人です。そのため誰から言われてもいないのに自律的に何かを起こしたり、補強したり、促進したりします。

──p49

この感覚。実は私の場合、本業ではなく複業(といったら語弊があるかもしれないけれど、ここではあえて)の執筆活動で感じたことでした。私にとって執筆は「(大変だけど)楽しい」仕事です。
キャリア・ウェルネス』では、この「楽しい」には性質の幅があると示します。消費活動や娯楽活動などから得られる「情的な楽しい」と、創作活動や貢献活動などから得られる「意的な楽しい」です。

「成功のキャリア」も「自己防衛のキャリア」も本質的には「快」を求めるものですから、「情的に楽しい」とつながりやすくなっています。

──p59

中高年になってキャリアに悩んでいる、仕事生活でモヤモヤ感に覆われている人をみると、依然「情」ベースで仕事に向き合っている場合が多いように見受けられます。

──p62

この一文にドキリとしました。まさに自分のモヤモヤは、「命じられた仕事が好きになれるかどうか」「自分の仕事ぶりは真っ当に評価されているかどうか」といった「情」ベースからきていると気づいたからです。

「健やかさのキャリア」は角度を変えて言えば、「意の楽しい」を基軸にする働き方。本業も、スキルアップや評価を追いすぎるのではなく、複業のように「これをやりたい!」「誰かの役にたつ仕事がしたい!」との気持ちをもっと大切にしていきたい。その先に「健やかなキャリア」が続くのではと感じました。

さいごに

とてもブログですべてを紹介できないほど、濃い一冊でした。気になったキーワードだけメモを残しておくと、

  • 「長けた仕事」から「豊かな仕事」へ
  • 「満足した従業員」は必ずしも「積極的関与の従業員」ではない
  • ライスワーク/ライフワーク/ソウルワーク
  • 自立→自律→自導でキャリア過程を辿る

これまでキャリア本を読んで「ウンウン……」と何か得たような気になり、満足して終わっていました。ですが、『キャリア・ウェルネス』の読後はちょっと違います。これは何周も読んで、自分の血肉にしていきたい! そう思ったキャリア本は初めてです。
「健やかに働き続ける」へ、私も転換していきたいと思っています。

▽『キャリア・ウェルネス』はこちら

▽ わが家の暮らしが本になりました

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