
実家に帰省するたびに、「この家は、父と母が住まなくなったあと、どうなるんだろう」が頭をよぎります。私も夫も地方出身。周囲には空き家も増え、「あそこ、もう誰も住んでないらしいよ」という話も珍しくなくなりました。
今すぐ何かが起こるわけではない。でも、親が元気なうちに考えておかないと、あとから大変になるかも…という漠然とした不安があります。そこで、高殿円さんの「私の実家が売れません!」を読んでみました。不動産屋にも見放された祖父の実家を、小説家である高殿さん自身が売却していくエッセイ。テーマだけでも面白いのに、ぐいぐい読ませる文章で一気読みでした。
印象的だったのが、実家という存在が、時に「負動産」になってしまうという話。維持費、固定資産税、片づけ費用、解体費用…。相続した家が、必ずしも「資産」になるとは限らない現実が描かれていました。問題を先送りにする親族たちを前に、高殿さんが「見せてやんよ 令和の力を」というセリフを放ち、片づけから売却まで進めていく姿が最高でした。ジモティー、すごい!

(これは築50年近い夫の実家)
私が実家を相続すると決まったわけではありません(できれば、相続したくない…)。ですがこの本を読み、「まだ先の話」と考えて放置するより、少しずつ向き合っていくことは必要なのだと思いました。
GWに帰省した際、思い切って両親に「この家、将来的にはどうしたいの?」と聞いてみました。すると、「住み続けるにしても、モノは減らしていきたい」とのこと。まずは、帰省のたびに片づけるところから。年に数回でも顔を出して、一緒に整理していきたいです。
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