東京国立博物館で開催中の特別展「ポンペイ」を見てきました。行こうと思ったキッカケは子どもの何気ない興味から。
子どもが、トンガのニュースで噴火に興味を覚える→過去の噴火を色々調べる→マジックツリーハウス『ポンペイ最後の日』を読むの経過を辿ったので、満を持して国立博物館特別展『ポンペイ』に連れていこうと思ったら、今週末の予約が埋まってた。来週以降もまだチャンスはあるはず…!予約しよ。
— ヨリ (@yori_mi_chi) March 12, 2022
(特別展「ポンペイ」は予約が必要でした)
噴火で姿を消した都市「ポンペイ」
(子どもと読んだ「ポンペイ最後の日」)
ポンペイは、約2千年前の火山の噴火で姿を消した古代ローマ帝国の都市です。18世紀に発掘されたとき、多くの品が2000年前の状態をほぼ保ったまま埋まっていたとのこと。今回の特別展では、出土品の宝飾、壁画、彫像、そして日用品まで150点出品されました。
(噴火前のヴェスヴィオ山。山肌に緑があり平和な様子)
災害の爪痕が残る展示物が多いのかな? と想像して行きましたが、美術品が多く、子どももあまり怖がらずに楽しめました。思想や暮らしぶり、余暇の過ごし方など、古代ローマの豊かさがよく分かる展示でした。
(2000年前の都市に水道管が引かれていた!)
ポンペイは水道もひかれていたのだとか。日本ではまだ弥生時代かと思うと、あたらめて「文明スゲー!」と圧倒されます(江戸時代の文明レベルとそう変わら…以下自粛)
特別展「ポンペイ」の展示内容
特別展「ポンペイ」では展示物の写真撮影OKでした。ブログでも写真とともに古代ローマの凄さをいくつかご紹介したいと思います。
・槍を持つ人
(槍は…持っていない笑)
ヤマザキマリさんの漫画「テルマエ・ロマエ」1巻の表紙のモデルとなった彫像。ヤマザキさんはこの像を見て、手ぬぐいを持たせたら面白いなと思ったのだとか。
・女性実業家
(壁に書かれた文字の意味は……?)
女性の地位が高くなかった古代ローマでも、活躍した女性がいました。写真は、そんな女性実業家ユリア・フェリクスの家の壁です。書かれている文字はなんと「賃貸広告文」。邸宅内の部屋を賃貸するビジネスをしてたのだとか。商才がすごいですね。
・メメント・モリ(死を忘れるな)
死を示す髑髏(どくろ)の左側に富や権力を、右側に貧困の象徴を配置したモザイク画。ローマ社会は、どの社会階層の者にも死が平等に訪れることを意識していたそうです。
・パン屋
ポンペイには30軒ほどパン屋があり、住民たちはいつでも食事をとることができました。出土品には2000年前のパン(大きい!)もあり、驚きました。食べ物と言えば、タコやイセエビが描かれたモザイク画も展示されていました。当時の食の豊かさがよく分かります。
・ファウヌスの家
ポンペイ最大の邸宅「ファウヌスの家」から発掘された数々の品が豪華でした。写真の「アレクサンドロス大王のモザイク」はモザイク芸術の最高峰です。
・猛犬注意
ポンペイの邸宅の玄関先には、訪問者に番犬の存在を示すモザイク画もあったそうです。今でいう「猛犬注意」の張り紙ですね。
・他にも色々
長くなりそうなのでここでは紹介を省きますが、他にも「おお!」と感動した出土品がたくさん展示されていました。文明……すごすぎです!!
親子それぞれの興味ポイント
5歳の長男は、発掘調査の様子を紹介した映像に夢中でした。「マインクラフト(※絶賛ハマっているゲーム)だ!」と楽しそうに観ていました。
7歳の長女は、初めて音声ガイダンスを試しました。解説のおかげで、展示物への理解が深まったようでした。
(ポンペイ展の時代から500年後の日本)
個人的に面白いなーと思ったのは、ポンペイ展の隣で展示されていた縄文時代や弥生時代の出土品です。特別展「ポンペイ」の文明に触れたあと、「で、その頃日本ってどんな感じ?」と思う方も多いと思います。その答えまでちゃっかり展示しちゃう東京国立博物館。さすがですね! また行きたい。
おまけ。学生向けの冊子
特別展「ポンペイ」で配布されていた学生さん向けの冊子は、ポンペイの分かりやすい解説が載っていました。ブログで写真を共有します。
東京・上野での展示は4月3日まで。その後は京都、福岡と巡回が予定されています。古代ローマの文明に触れる貴重な特別展ですので、機会があればぜひ!
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