「この本読んで」と長女(小5)が本を持ってきました。子どもが高学年になり、一緒に本を読む機会はほとんどなくなりましたが、夏休みになると「読み聞かせ」が復活します。長女は読書感想文用の本を自分で読むのではなく、誰かに読んでほしいのだとか。仕方ないな、と思いながらも、「本読んで」と親に言うのも今年が最後かもしれないと感じ、つい何冊も読んでしまいます。
夏休みに、わが家の本棚(私が子どもたちに読んでほしい本を置いている場所)から、長女が読書感想文用に選んだのは、こちらの3冊でした。
「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」
イギリス在住の作家・ブレイディみかこさんによるエッセイです。元底辺中学校に通うわが子のことを、親の視点で綴った作品。イギリス社会の現実や多様な人々との関わり、多感な時期の子どもの成長を、著者の視点を通して垣間見ることができます。私自身、以前この本を夢中で読みました。
今は、長女(小5)に読み聞かせています。小学生には少し難しいところもあると思いますが、興味深く耳を傾けてくれています。多様な価値観や文化について考えるきっかけになればと思っています。
「きまぐれロボット」
星新一のショートショート集です。私が好きで、長年子どもの本棚に置いていました。長女に「どうしてこの本を選んだの?」と聞くと、「短いから!」と身も蓋もない答えが返ってきましたが、その面白さは間違いありません。
物語には、少し不思議でユーモラスなロボットたちが登場します。短編ごとに完結するのでテンポよく読め、一つひとつの話が子どもの想像力を刺激する内容です。感じたことや考えたことを文章にまとめやすいので、読書感想文にもぴったりだと思います。この夏休みは、長女と一緒に寝る前に一篇ずつ読んでいます。
「お昼の放送の時間です」
あこがれの放送委員になった女の子が主人公の物語。小学校を舞台にした、親しみやすいストーリーです。子どもたちの日常や気持ちが丁寧に描かれており、「こんな時、自分ならどうするだろう?」と考えながら読めると思います。学校生活の空気感がやさしく伝わってくるので、低・中学年の感想文にもおすすめです。
長女は読書感想文にどの本を選ぶか、まだ決めかねているようです。夏休みも中盤に差し掛かり、「読み聞かせ」の時間もそろそろ終わりが見えてきました。何かと忙しく夜を過ごしていますが、長女と一緒に本を読む時間を大切にしたいと思っています。