「あえて選んだせまい家」加藤郷子

あえて選んだせまい家」を読みました。

表紙は、家具のない和室ででんぐり返しをする女の子の写真。 のびのび遊ぶ様子からは「せまい家=窮屈」の等式は成り立たないように感じます。

この本では、8家族の暮らし方が紹介されています。家族構成(子どもの有無、人数、年齢)や住宅事情(賃貸、新築、リノベ)は様々ですが、「せまい家で快適に暮らす」点が共通。それぞれのご家庭がせまい家を選んだ理由について丁寧に書かれ、読み応えがありました。以下、感想です。

50平米台5人暮らし、今と未来の参考に

まず目にとまったのは、50平米台に5人暮らしする2家族。わが家も同程度の広さに子ども3人と夫婦で暮らしているので、「一緒!」と思いながら読み進めました。

(わが家は50㎡ 2LDKで5人暮らし

55㎡3DKで暮らすのこのこままさん宅には小学3年生を筆頭にした3人のお子さんがいます。表紙の写真は一番下のお子さんでした。子どもたちがのびのび遊ぶ空間が実現できているのは、大きい家具をほとんど持たず、ひとりでもラクラク運べる小さな古家具、ふとん、ちゃぶ台のおかげなんだとか。子どもの年齢構成がわが家に近く、家族がのびのび暮らすことを優先してインテリアを選ぶ姿に共感します。

一方、53㎡ 変則ワンルームで暮らす鈴木さん一家。お子さんは高2、中1、小4と大きい!  私自身、子どもが何歳頃まで今の家で暮らせるかなぁと考えていたところなので、興味深く読みました。リノベーションした住まいは、個室をつくらず、家族全員ですべての場所を使い切るような間取り。玄関の土間が仕事場も兼ねたり、畳の部屋が時間帯でリビングや寝室へ変化する様は、読んでいてワクワクします。

賃貸派だけど、リノベーションに憧れる…

話はそれますが、youtubeの「NEVER TOO SMALL」というチャンネルが好きです。「あえて選んだせまい家」に出てくるような、コンパクトな暮らしの工夫を見ることができます。

(「NEVER TOO SMALL」。どんどん変わるリビングが面白い)

わが家は賃貸暮らしが性にあっているので、100%希望を叶えた間取りの住まいをつくるより、今ある間取りに自分たちの暮らしを合わせようと考えていますが、もしリノベするならどんな家にしようかなぁと夢を膨らませながら、「NEVER TOO SMALL」を視聴しています。

「あえて選んだせまい家」にも、住む方の思いや工夫を具現化したリノベ物件が多く登場し、目の保養になりました。

8家族、8通りの暮らしに対する考え方が面白い

「狭い家で豊かな暮らしをする人たちは、みなさん、自分たち家族が大切にしたいことの優先順位がよく分かっています」と筆者は書きます。ほんとうにその通りだと、読み終えて感じました。

8家族いれば8通りの暮らしの優先順位がある。家具選びひとつとっても、のびのび暮らすために家具はなるべく持たない方もいれば、ソファやベッドなどの大物家具を大切にされる方もいる。
様々な暮らしの考え方が一気に読める「あえて選んだせまい家」。とても面白かったです。

▽ ご紹介した本はこちら

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わが家の暮らしが本になりました

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